季節外れに 盆栽の植え替えをしてみた

今回は、
8月の季節外れなのに
敢えて盆栽の植え替えをしてみました。

これは、今年の正月に飾った後、
放置されていた寄せ植え盆栽です。
(放置と言っても水やりだけは
してもらっていました)
元は、ゴヨウマツ、ウメ、
ナンテン、チゴザサ、ハボタンを寄せ植えて
縁起良く、上品な一鉢でした。
8か月くらい会社で放置されていただけあって、
見ての通り野性味あふれる状態です。

さらに、少ない土壌の水分や養分を奪い合って、
どの植物も、疲れている様子で、
根詰まりが起きているようです。
チゴザサはすでに枯れてしまい、
土の状態もあまりよろしくない気がします。

なので、本来は植え替えに不適な8月ですが、
このままでは、全滅してしまいそうなので、
思い切って植え替えを決行します。

まずは植え替え前日に、
2時間くらい鉢ごと水に漬けます。
普通、植え替え作業の前は、
乾かし気味が良いとされますが、
時期が時期なので、
ここはセオリーを破って、
しっかりと水分補給を優先させます。

植え替えで使う主な道具や資材は
左上から
・日向砂利…鉢底石・マルチング
・植栽土壌…赤玉土5:山砂3で混合した基本土
・腐葉土…バーク堆肥 樹種によって量を調整
・道具…ペンチ・園芸ハサミなど
他にテミ・ショベル・割りばしなどあれば便利
・その他…園芸用アルミ針金・鉢底アミ・植木鉢

これから園芸道具や資材をそろえる方には、
自分なりに、いろいろとお試しされることを
お勧めします。

なにもネット検索して
書いてある通りにしなくても、
自分が良いと思うものを探したり、
試してみたり、無理して購入したり
して使ってみてください。
時には失敗もありますが、
本当の愛着道具や、
お気に入りの資材が増えますし、
いつの間にか、植物や園芸の
コツや知識が身につくと思います。

それに、無い道具や、
手に入らない材料は、
代用品を使ったり、
やり方を工夫すれば、
植え替え作業はちゃんとできます。

では、植え替え作業スタート!

浅い植木鉢からすっぽりと
抜き取ってみると、
やはり根詰まりしてました。
こんなになるまで
放置したことを反省。

4種類の根が複雑に絡んでいるので、
ほぐすのは断念し、
大まかに切り分けることにしました。

それぞれ根の量が減ってしまうので、
あとで、葉の量も減らすことにして
切り分けていきます。


ゴヨウマツ


ウメ


ハボタン


ナンテン

徒長した根や古くなった根を切り、
新しく植え込む鉢に納まるように、
根鉢を整えます。

古くなった土も落します。
土の粒が小さくなって
泥状になった部分は
特に念入りに取り除きます。

でも、根がしっかりと捕まえている
団粒構造のいい土はちゃんと残しましょう。
私の感覚ですが、良さげに見える土には、
善玉菌が住んでいて、新しい鉢でも悪玉菌の発生を
防いでくれるので、一緒に移植する感じです。

新しい鉢の準備です。
鉢底穴にネットを取付け、
樹を固定するための
アルミ針金を通しておきます。

鉢底石(日向石)を敷きます。
ケチらずに鉢の下層全体に敷き込みます。
排水性を良くして、
雨水や水やりした水が溜まらないように、
鉢全体に新鮮な空気がいきわたるようにします。

鉢と樹の位置決めをします。
樹の高さは深くならないように
気を付けてください。
元の幹の根本(土との境目)を埋めてしまうと、
あっという間に樹が弱ってしまうことがあります。

また、樹の傾きもあれこれ考えると
面白いです。

・しっかりと直立させて堂々とした立ち姿。
・少し斜めに傾けて自然の姿を再現。
・敢えてバランスを崩して植え込み、
樹の生命力を表現。

名作の盆栽を見ると色々な仕立てがあり
とても面白いです。
ご興味がある方は、盆栽展へどうぞ!

さて、位置決めをしたら、
樹をしっかりと持ちながら、
土を入れていきます。

根と新しい土がなじむように
少しずつ土を入れ、
必要なら割りばしなどで
根鉢周りをつつきます。

土を入れ終わったら、根鉢が動かないように
アルミ針金を使って固定します。

こちらはゴヨウマツに使った土で、
腐葉土を10%くらい混ぜました。

ウメ、ハボタン、ナンテンには
さらに腐葉土を足して
たぶん25%混合くらいだと思います。

植込み後、しっかりと潅水します。
・土の水締め
・根の周りに新しい土壌をよりなじませる
・余分なチリや微塵の除去
の意味があります。
この時、鉢底から排水がちゃんと
出来ているか確認しています。

最後に、根を切っている分、
葉っぱの量を減らします。
植え替え後、3日くらいは
風通しよく、日蔭~明るい日陰の場所で
休ませてから徐々に日常の管理に戻します。


ゴヨウマツ


ウメ


ハボタン


ナンテン

それぞれ植え替え完了しました。
これから大事に育てて、
立派になった姿をお見せできたらと思います。

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